安全帯|様々な種類と買い換えるタイミングについて

安全帯|様々な種類と買い換えるタイミングについて

安全帯の命綱「ランヤード」とは

建設現場などで事故の危険性が高い高所作業 安全帯の着用が義務づけられています。高所作業とは一般的に2m以上で作業をする場合をさしますが、実際の落下事故では脚立などの低所からの事故が最も多いです。万が一落下してしまった際に、命を繋ぎ止めるのが作業用ベルトの役割といえます。危険の多い高所作業 安全帯は労働安全の強化の役割をはたすので、必ず作業内容に合った安全帯 種類を選びましょう。

安全帯の種類にもさまざまな物がありますが、一般高所用安全帯と呼ばれる形状が基本となります。ランヤードという「安全帯の命綱」の部分がどのような素材や形態の帯かによって名称が変わってきます。具体的には、ランヤードを収納できる巻取り式や3つ打ちや8つ打ちで編み込まれたロープ式、ナイロン製の平たいシートベルトのような素材でできたストラップ式があります。最も多く使用されているのは、ロープ式の安全帯で、安全用具としては非常にポピュラーな物に位置づけられています。腰ベルトや作業ベルト、腰道具などに装着するのが一般的な安全帯 使い方となります。安全性の要であるランヤード 安全帯のなかでも消耗が激しい部分なので、使用前後の点検と合わせて定期的に交換することが望ましいです。

安全帯の特徴(3つ打ち・ストラップ式・2丁掛け)

どの種類の安全帯も基本的な使用方法は同じですが、摩耗の仕方や強度の部分に違いがでてきます。ロープ式3つ打ちは販売されている安全帯のなかで、最も出回っている数が多いです。固くて少し扱いにくいのですが、強度も強くて摩耗しにくいので古くから愛されています。傷が入ったり、糸がほつれたりしはじめたら交換のタイミングです。

3つ打ちは固くて扱いにくいのに対して、8つ打ちロープは柔らかくて扱いやすいという特徴を持っています。ですが使用すれば使用するほど縮んでいく性質を持っているため、強度の落ちていくスピードが早いと言えます。体感で短くなったと思ったころに交換することをおすすめします。

ストラップ式は、リールの中に収納する巻取り式やロープ式と同様に垂らしたままの2種類があります。使用する素材はメーカーによって異なりますが、合成繊維を使用している場合がほとんどです。軽くて扱いやすいという特徴がありますが、3つ打ちロープ式よりも強度低下していくスピードが早いといわれて言われています。こまめな点検が必要な安全帯です。糸のほつれや欠損、切れている箇所があれば交換しましょう。

2丁掛けは、主にとび職の方が使用されていましたが、躯体業者と呼ばれる鉄筋屋や大工なども使用するようになってきました。高所作業をしているときに、安全帯を外している瞬間がないようにするために、2丁掛けで作業を行います。補助帯や2丁帯とも言われます。具体的な使い方は、コーナーなどで安全帯を付け替えするときに、まず補助帯を先に掛けてから安全帯を外し、補助帯を外して動きを再開します。実際に使ってみると、少し面倒に感じてしまう瞬間もありますが、より安全に作業をするために必要な作業用具です。

安全帯のなかで、より安全性の高いフルハーネスとは

100mのところも2mも同じく高所ですが、同じ装備では仕事はできません。より安全性が高くなった安全帯がフルハーネスです。安全帯は基本的に腰道具に付いているので、墜落したときは腰に大きな負担が掛かります。場合によっては腰椎にダメージが残り、命は助かっても歩けなくなる方もいます。フルハーネスは腰だけではなく、全身で落下にダメージを分散させる物です。バンジージャンプをするときに着用する物に非常によく似ています。100m級の高さのある現場や、より安全性を求められる現場ではフルハーネスを装着しての作業が求められます。点検箇所が多いのですが、総じて亀裂やサビ、糸のほつれなどが見られたときが交換のタイミングです。

安全帯は種類も多く、使いやすいと感じる長さや形状には個人差があります。使いやすさを求めるのは現場で重要なことですが、交換するタイミングを間違えないようにしましょう。また、安全帯には安全に使える規格が定められています。もし、規格外の安全帯を使用していた場合は、労災保険が下りない可能性もあります。しっかりと点検をして正しく安全帯を使いましょう。

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