どうして集中豪雨時に長靴が危険なの?
近年その数を増やしている集中豪雨ですが、集中豪雨時に履く靴というものにも気を付ける必要があります。雨と聞くとまず思い浮かべるのが長靴ですが、雨用の靴である長靴は、集中豪雨時に履いた場合は、むしろ危険な状態を引き起こしてしまう恐れもあります。
長靴の構造は脛部分程度までの長さのゴム状のものがほとんどで、防水性の面では非常に優れた靴だと言えます。しかしその機能が発揮されるのはあくまでも小雨程度で道路に水がそれほどない場合のみであり、集中豪雨の場合は長靴を履くことが逆効果になってしまいます。なぜなら、集中豪雨の場合、降り注ぐ雨の量は尋常な量ではありませんし、それにより増水した水が長靴よりも高くなる場合があります。そうなってしまうと防水のつもりで履いていた長靴の中に泥や水が入り込んでしまい、非常に歩きにくくなってしまいます。水の中に浸かった状態で長靴で歩いてしまうと、更に負荷がかかることになり、長靴内部に流れ込んだ水や泥で歩きにくくなり足を取られ転倒するということも考えられます。
そのため、集中豪雨時にはスニーカーなど紐で縛れる脱げない靴のほうが歩きやすく水の侵入も無いと言えますし、集中豪雨の場合は長靴の効果は意味が無いため始めから履かないほうが安全だと言えます。
災害時に役立つ安全靴とは?
災害が起きた場合、家の内部も外もどのような状態になっているか見当がつかないということが多いと言えます。そのため外や家の中を歩く場合でも靴は必需品だと言えますし、履く靴もスリッパなどの簡易的なものだと思わぬ怪我をしてしまう恐れがあると言えます。
災害が起きた場合、特に注意しなければいけないのが瓦礫やガラスといったもので、その上をどうしても歩かなければいけなくなりますから足を傷つけない靴のチョイスが必要となります。最もお勧めなのが安全靴と呼ばれるプロテクターが内部に入っている靴で、この安全靴であれば災害時の瓦礫の上などでも安心して歩くことが出来ます。
とはいえ安全靴にも様々な種類があるため、どれがお勧めかは非常に難しいと言えますが、一般家庭で普段履きとしても利用可能な安全靴は、つま先部分だけにプロテクターが入ったタイプとなります。このタイプの安全靴には、スニーカータイプのものも数多く販売されていますので、それを常備しておくことで災害時に歩く際の安全を確保することが出来ると言えます。プロテクターが入っていることで瓦礫などにつまずいても怪我をしにくくなりますから、出来れば一人一足の安全靴常備をお勧めします。
災害時のボランティアでも安全靴・安全長靴を持っていこう
災害時に頼りになるボランティアですが、ボランティアに参加する際には自分自身の安全を自分で守る必要性が出てきます。ボランティアは善意で参加をするため、色々な場所へ出向いて作業なり復興支援なりを行うことになるわけです。災害の起きた場所は、自分が考えているよりも瓦礫が散乱していたりガラスなどが飛び散っていると言うことが多いですし、水害があった場所の場合は、まだ水が残っている、砂利や汚泥などが堆積していると言うことも十分考えられます。そのためボランティアに参加をする場合には、最低限安全靴を持っていく、もしくは初めから履いていくと言った準備は必要となります。
災害の種類によって安全靴も選びわける必要があり、軽度の災害であればスニーカータイプなどの歩きやすく動きやすい安全靴を、水害でまだ水などが引いていない、汚泥の中を歩く必要がある場合は安全長靴をチョイスして持っていくとよいでしょう。せっかくボランティアに参加したのに、災害現場で怪我をして逆に迷惑をかけてしまうと元もこもありませんから、ボランティアに参加する意思がある場合は、前もって安全靴などの装備を準備して、軽装での参加は控えるようにする必要があります。