災害時の危険性と安全靴・安全長靴の役割
2011年3月11日に起きた未曽有の大震災である東日本大震災からもう4年と半年が経ちましたが、いまだに記憶に新しい人も多いかと思います。東日本大震災は地震や津波、火事、原発事故などによって、東北地方を中心に多くの甚大な被害をもたらしました。今もなお、避難生活や仮設住宅での生活を余儀なくされている人もいます。
このような災害に直面したとき、いかに迅速に避難をするかということが重要になってきます。東日本大震災でも、避難が遅れて命を落としてしまったという方が大勢いました。地震などの災害では、地面がぐちゃぐちゃになっていたり、割れたガラスやがれきなどが散乱しているなかを移動しなければなりません。そのような場合に備えて防災用の安全靴を備えておくと良いでしょう。安全靴があることによって尖ったものを踏み抜いて足を怪我するということから守ることができますし、足の上に多少重いものが落ちてきても大丈夫です。
災害時に備える安全靴としては、軽くて動きやすいものを選びましょう。通常の作業用の安全靴は硬さがあり、丈夫なのは良いのですが、慣れていないと重くて動きにくいという欠点があります。たとえ足を守ってくれたとしても、動きにくいのでは避難できず意味がありません。自分に合った動きやすい安全靴を購入していざという時に備えましょう。
災害時の安全靴・安全長靴の安全性を高めよう
安全靴や安全長靴は、がれきやガラスなどの尖ったものを踏んでも底がやぶれることのないように、普通のスニーカーや長靴よりも底が丈夫に作られています。しかし、丈夫に硬くつくられている分、クッション性が低くなってしまいがちで、長時間履くことで足腰に負担がかかってしまい、痛めてしまうことがあります。クッション性をあげるために、インソールを入れることをおすすめします。
インソールとは、靴の中敷きのことで、どの靴にも必ず入っています。安全靴や安全長靴にも元々インソールは入っていますが、より良いものを別で購入して入れ替えることによって、クッション性や群れ防止などの機能性の向上を期待できます。インソールには様々な種類のものがありますが、安全靴専用のものも販売されていますので、それらのものを使用すると良いでしょう。
また、インソールによって靴のサイズを調整することもある程度できますから、市販の靴が自分に合わない場合にインソールの厚みで調整するといったこともできます。災害時の避難で公共交通機関などが止まってしまい、状況によっては長時間歩かないといけない場面もあるかもしれませんから、適切なインソールを安全靴や安全長靴に使用しておくことで、そのような場面にも安心して備えることができます。
安全靴・安全長靴と一緒に用意しておきたい防災グッツとは
地震などの災害ボランティアで被災地を訪れる際には、足元だけでなく手元にも気をつける必要があります。
瓦礫撤去の作業では、散らばった窓ガラスの破片や木材などを片づけるときに、素手のままでは怪我をしてしまう可能性が高いです。また、片づけのときには、泥だけでなく油が付着したものを動かす可能性もあります。なので、軍手と一緒に厚手のゴム手袋を持っていくか、革手袋を持参しましょう。革手袋は、熱に強い特性があるいので、炊き出しのときなどで火を使うときに活躍しますし、冬の時期には防寒グッズとしても役立ちます。
水害のあった被災地で、特に気を付けなければならないのは感染症です。瓦礫撤去などの作業をしているときに、切り傷、刺し傷から破傷風に感染する危険性があります。浅い傷の場合でも感染症に発展するケースもありますので、万が一の事態に備えて破傷風の予防接種を受けておくこともおすすめします。すでに、体に傷がある場合は泥水が傷口に入らないよう、防水ばんそうこうで傷口を覆うなどの対応をしましょう。
災害ボランティアの作業では、安全長靴や手袋だけでなく長袖、長ズボン、ゴーグルなどで身を守り、考えられる危険に対処することが重要です。被災地では何が起こるかわからないので、事前に必要なものの情報収集を行い、安全に行動できる準備をしていきましょう。