現代はファッションとしてジーンズを見かけるのが当たり前な時代です。
しかし、本来のジーンズはファッションではなく、作業用ズボンとして用いられていたことをご存知でしょうか。
今回は、ジーンズはなぜ生まれたのか、誕生の理由と歴史について解説します。
本記事を読めば、ジーンズについて理解を深められるはずです。
ジーンズとは?
ジーンズとは、デニムやその他の綿生地でつくられたパンツのことを指します。
英語ではjeansと書き、由来としてはイタリアのジェノバ製ズボンの「Genes(ジェンズ)」から派生したとされています。
ジーンズ誕生の理由
まず、ジーンズがどのようにして誕生したのかを見ていきましょう。
鉱夫が愛用できる耐久性のある生地だった
ジーンズと呼ばれるパンツが誕生したのは、19世紀のゴールドラッシュ時代です。
仕立て屋のヤコブ・デービスはデニム生地を仕入れ、鉱夫に向けて打ち出します。
当時の鉱山で働く鉱夫にとって、頑丈で耐久性のあるジーンズは需要のあるものでした。
結果として鉱夫たちから大盛況で、現代にいたるまでの人気っぷりとなったのです。
虫・爬虫類が避ける色が採用された
ジーンズのカラーがインディゴブルーなのは、鉱山内にいる虫や蛇などの爬虫類から守る役割があったためです。
ジーンズの染料として使われた天然のインディゴには、虫除け効果があるとされていたのです。
これにより、安全に作業がしやすくなり浸透していったため、ジーンズ=藍色というイメージが強いのです。
ジーンズの歴史
ジーンズの歴史を遡ると古く、1929年の株価大暴落から始まった恐慌が世間を脅かしていた時代です。
世界的な恐慌のため牛肉が売れない酪農家が、自身の牧場を観光地として売り出していきました。
結果は見事大盛況となり、その際にデニムメーカーが、観光牧場で過ごすウエスタンスタイルとして、ジーンズのマーケティングを行い、これに成功したのです。
とはいえ、そのときはまだジーンズは非日常のスタイルとしての立ち位置でしかなく、今日の日常的なファッションとして愛用されるにはいたっておりませんでした。
ここでジーンズとしての火をつけたのがマーロン・ブランド、ジェームズ・ディーン、エルビス・プレスリーの名だたる俳優たちです。
上記3名の俳優はデニムを日常のファッションに落とし込み、当時の若者に熱狂的な支持を得ていました。
そうして、そのままデニムは作業用だけでなくファッションとして楽しむパンツにまでのぼりつめたのです。
ジーンズの知識を深めて愛着をもとう
今回はなぜジーンズが生まれたのか、誕生の理由と歴史について解説しました。
元々はイタリアのジェノバ製の作業用ズボンから派生している点、鉱夫たちから耐久性のあるズボンだと注目された点が誕生の理由だとわかってもらえたはずです。
さらに、1930年代以降の酪農家に合わせたデニムメーカーの活動があったからこそ、今日のジーンズがあります。
ぜひジーンズの知識を深めていただき、長く大切に使うようにしてくださいね。