空調服®の特徴
空調服®(ファン付き作業着)とは、外気を取り込む扇風機のような小型ファンが付いた上着のことです。
最大の特徴は「着るだけで涼しい」ことで、熱中症対策にも効果があります。
着用者に涼しさをもたらしているのは、ファンから取り込んだ風であり、風には主に3つの効果があります。
1つ目は、空気の循環です。作業服内に取り込まれた風は襟と袖から抜ける仕組みになっているため、作業服内に熱気がこもることがありません。
2つ目は、肌の冷却です。取り込まれた風は肌表面の熱を奪いながら通過します。人は体温が上昇することで暑さを感じますが、肌の温度が下がれば当然 体温そのものも上がりにくくなるため、涼しさを維持できるのです。
3つ目は、汗の気化熱による効果です。汗は体の熱を奪って蒸発するという特性があるため、風を送って汗を効率的に乾かすことで体温を下げ、着用者に清涼感を与えます。
空調服®のメリット
着るだけで涼しいという特徴を持つ空調服®(ファン付き作業着)ですが、その涼しさには多くのメリットがあります。
特に、涼しさをキープすることで気力と体力が温存でき、作業効率がアップすることは大きなメリットです。
暑さは人の体温・心拍数を上昇させ体力を奪いますが、空調服®で体温をコントロールすれば体力を余分に奪われずに済みます。
空調服®を着た場合と着ない場合とでは、同じ作業量でも一日の疲れがまるで違うため、作業者の負担が少なく済むのです。
また、汗による不快感を大幅に軽減できる点も、空調服®が支持を集める理由の一つです。
夏場の作業では、汗のにおいに悩む人は少なくありません。
しかし、空調服®で汗をすぐに乾かせばにおいの原因となる雑菌の繁殖を抑えることができるため、嫌なにおいが気にならないのです。
この他にも、汗をすぐ乾かすことで不快なベタつきやあせも、かぶれなどの防止にも繋がります。
空調服®のデメリット
魅力的な要素の多い空調服®(ファン付き作業着)ですが、デメリットもあります。
空調服®のデメリットとしてよくあげられるのが、導入コストがかかってしまうことです。
空調服®を着用するためには服・ファン・バッテリーの3つを用意する必要があり、通常の作業着を購入するよりも割高になってしまいます。
近年はリーズナブルな空調服®も増えてきましたが、それでも大きな出費となることは間違いありません。
また、着用時のシルエットが気になるという指摘もあります。
空調服®は、送り込む風の影響で着用時に少し膨らむのがデフォルトの仕様です。
膨らんでいるということは、しっかり風が通り涼しさに繋がっている証拠でもありますが「太って見えて嫌だ」という意見もあります。
しかし、最近では余分な膨らみを抑えたシャープなシルエットの空調服®も続々と発売されているので、膨らみが気になる人はシルエットにこだわって商品を選ぶと、スッキリ着こなすことが可能です。