仕事を行う上で作業着を着用しなくてはいけないケースは珍しくありません。
人によっては、作業着ではなく私服や制服ではダメなのか気になるのではないでしょうか。
そこで今回は、作業着は本当に必要なのか、何のために着るのかという点について解説します。
本記事を読めば、作業着の重要性について理解できるはずなので、ぜひ参考にしてください。
作業着は何のために着るの?目的について
作業着は以下のような目的があるため、着用を義務付けられている場合が多いです。
・作業を効率よく行うため
・汚れやホコリを製品に付着させないため
・事故やケガから身を守るため
では、それぞれの目的について詳しく見ていきましょう。
作業を効率よく行うため
作業着は、その名の通り作業を行う上で必要な衣服であり、効率向上を目的としています。
例えば、建築作業を行う上で必要な定規やトンカチなどが収納できるマルチポケットがついた作業着は、いちいち工具を取りにいく手間が省けて効率的です。
このように、作業着を着用していたほうが業務効率を高められるシーンが多く見受けられます。
汚れやホコリを製品に付着させないため
作業着には、汚れやホコリを製品に付着させない目的があります。
特に精密機器や食品加工の現場では、汚れ・ホコリが混入するとリコールやクレームの原因になります。
そのため、汚れが付きにくい防汚性のある作業着や制電性のある作業着が用いられるケースがほとんどです。
事故やケガから身を守るため
作業着は事故やケガがしにくいよう安全性に考慮されて設計されています。
わかりやすい例でいえば、整備工場用の作業着は、丈夫な生地かつ長袖のものが多いです。
これは鋭利なもので素肌を傷つけない、高温なものを触ってやけどしないように配慮されているためです。
事故やケガは、作業員の命に関わる可能性があるので、現場によっては作業服の着用を義務付けられています。
作業服は必要?制服ではダメなのか
作業服を着用するほどのリスクのない業務であれば、たしかに必要はないかもしれません。
その場合、制服のまま作業をしたほうがいちいち着替える手間がなく効率的です。
制服は目的が異なる
そもそも、制服を着用するのは会社・組織に属することを証明するためなので、作業服とは目的が異なります。
また、業務内容によっては、制服と作業服を着分ける必要がある点も留意しておきましょう。
例えば、労働安全衛生規則110条には、以下のような条文があります。
・事業者は、動力により駆動される機械に作業中の労働者の頭髪又は被服が巻き込まれるおそれのあるときは、当該労働者に適当な作業帽又は作業服を着用させなければならない
上記に該当する業務なら、作業服または作業帽は必須だと考えておいてください。
作業着の必要性を理解して適切なシーンでの着用を
今回は、作業着は本当に必要なのか、使用する目的について解説しました。
作業着・作業服は業務を安全かつ効率よく行うために必要であることがわかってもらえたはずです。
制服とは目的が異なる点も把握しつつ、適切な場所で作業着を着用するようにしてくださいね。